セントーサ島を短時間ながらも見て回った後は、バスで再びシンガポールの中心部に戻り、中華系の人々が多く住むエリア「チャイナタウン(Chinatown)」へと向かうことにした。
「チャイナタウン」エリアまではセントーサ島のバス乗り場からバスを1回乗り継いで到着した。
これまでの記事でも各民族が居住するエリアの紹介をしてきたが、多様な民族がそれぞれのエリアに密集して生活をしているシンガポールで、中華系の人々もまた同じようなエリアに集まって居住している。
シンガポールでは中華系の人々の人数が最も多く、シンガポールの人口約603万人(2024年)のうち、約75%以上が中華系の住民となっており、それに次いでマレー系15.0%、インド系7.4%、その他1.5%(2023年)となっているという。
それだけ多くの中華系の人々がシンガポールに暮らしているのだから、一昔前はどこを歩いてもチャイナタウンの雰囲気を感じることができたが、最近では再開発が進み、チャイナタウンと呼ばれるエリアは今回訪れたエリアの一画のみとなってしまったそうだ。
チャイナタウンの核「チャイナタウン・コンプレックス」を訪問
「チャイナタウン(Chinatown)」に到着して一番最初に訪れたのは、チャイナタウンの核と言うべき「チャイナタウン・コンプレックス(Chinatown Complex , 牛車水大廈)」である。
元々路上で営業していた屋台を1箇所にまとめて作られたのがこちらの生活感溢れる巨大市場である。
実際に中を歩いてきたが、まるで中国の街中にいるような雰囲気があった。
シンガポールという一つの国でこれほどまでに各エリアで雰囲気が異なる国はなかなか無いのではないだろうか?と感じるほど、他のエリアと雰囲気が異なるので歩いてみると面白いと思う。
1階は日用品や衣料品などが販売されていて、2階には英語で「露天商」を意味する「ホーカーズ(Hawker’s)」と呼ばれる中国系屋台が並ぶグルメ通りがある。

唐の時代の建築様式で建築された「新加坡佛牙寺龍華院」を訪問
また、チャイナタウン・コンプレックスの南東側には中国の唐の時代の建築様式で2007年に建立された特徴的な建築物「新加坡佛牙寺龍華院(Buddha Tooth Relic Temple)」がある。
漢字が並んでいて分かりづらいが、日本語読みをすると「シンガポールぶつがじりゅうかいん」となる。
名前の由来であるが、仏教徒が仏陀の左の犬歯と信じる聖遺物である「仏牙」にちなんでその名が付けられたと言われており、仏牙はインドで拾われたとされているもので、建物の4階に展示されている。
建立費用は75,000,000SGDで日本円に換算すると約85億円という高額な費用がかかっている。
建物デザインは、宇宙を表現した仏教文化のシンボルである「曼陀羅」から着想を得て再現されているという。

この日は青空と真っ赤に塗装された建物の外壁とのコントラストが素晴らしくかなり綺麗な外観を見ることができた。

建物の内部に無料で入ることができたものの、私は時間の都合上今回は入らなかったが、内部は1階には巨大な弥勒菩薩、2階には文化財の展示、3階は仏教文化博物館、4階「光宝殿」にはこのお寺で最も重要な仏陀の歯が安置された金色のストゥーパ(仏牙舎利塔)があるという。

シンガポールにて仏教文化を体感することができたところで、次の目的地へと移動することにする。
土産物店がずらりと並ぶ「トレンガヌ・ストリート」を訪問
「新加坡佛牙寺龍華院」から北側に進むと見えてくるのが、「トレンガヌ・ストリート(Trengganu St.)」である。
トレンガヌという名前は、シンガポールから遠く離れたマレーシアの北東部に位置するトレンガヌ州にちなんで名付けられた通りだという。
「トレンガヌ・ストリート」を北上するとMRTチャイナタウン駅のある「パゴダ・ストリート(Pagoda St.)」に出ることができる。
私がこれまで訪問したことのある場所の中では、マカオの聖ポール天主堂前の商店街に近い雰囲気を感じた。

一方でカラフルな建物がずらりと並んでおり、「カトン地区」で見たプラナカンハウスのような雰囲気も感じることができた。

調べたところによると実はこのエリアは、第二次世界大戦前には日本街としても知られていたそう。
以前の記事でブギスストリート周辺にも日本人用のクラブ街などが形成されていたと紹介しているが、トレンガヌ・ストリートにも日本人用の風俗街が広がっており、日本街として呼ばれていたそうだ。

現在の様子を見れば、そのような街が広がっていたということには気がつかない。

正面に見えてきたのが冒頭にも紹介した「パゴダ・ストリート(Pagoda St.)」である。
カラフルな建物がずらりと並んでおり、角を西側(右側)へ行けば、MRTチャイナタウン駅の前に出ることができるようになっている。

チャイナタウンからMRTのチャイナタウン駅へと歩きながら写真を撮影したところ、急に中国人の高齢女性に中国語で話しかけられ、意味も分からず話を聞いていたところ、どうやら写真を撮って欲しいようだった。
写真を撮影してあげたが、どうやら私が中国語を喋ることのできる中国人と勘違いしていたのかその後も中国語を喋りかけてくるので、「私は日本人です。」と英語で話したが、それでも中国語を話してくるので最後まで何を言っているのか分からず仕舞いだった。
世界共通の言語で話者が最も多いのは言うまでもなく英語であるが、13億人も人口のいる中国では当たり前のように中国語が喋れる前提で外国人にも話してくる中国人が多いと感じる。
今回話しかけてきた高齢の中国人女性も観光でシンガポールを訪れていたようで、日本人です。という私の英語が聞き取れず私が中国人だと思って中国語で話し続けていたのだろうか、それとも私が日本人で中国語を喋ることができないと分かっていて中国語で話していたのか真相は分からない。
今回のシンガポール旅行では大きなトラブルなども全く無かったので、今回の一件が強いて言えば一番記憶に残っているちょっとした出来事である。
「チャイナタウン」から1駅のところにある「スターバックス」を訪問
MRTチャイナタウン駅からは地下鉄に乗車し、1駅隣のMRTテロック・エアー駅で降車した。
シンガポールのスターバックスにはチャンギ空港以来2店目の入店になるのだが、「スターバックス シティハウス店(Starbucks City House)」に入店してみることにした。

注文したのは、日本では通常販売されていないメニューのIced Shaken Lemon tea(アイスシェイクンレモンティー)とクロワッサンで、合わせて10.7SGD(日本円換算で1,296円、2024年5月現在の請求レート)という値段設定だった。
そもそもシンガポールは物価が高いが、これだけでも1,300円近くかかっているのでかなり高いのではないだろうか。

シンガポールのスターバックスに限らず海外のスターバックスでありがちなことが、プラスチック容器の外側に名前を書いてくれるということである。
今回も店員さんから名前はなんですか?と聞かれたが、毎回私の本名を話すと全く聞き取ってもらえず何度も聞き返されることが多いので、発音しやすいよう「yoshi」という名前を伝えている。
毎回、容器に書かれる内容は「Thank you, Yoshi!(ありがとう、よし!)」と言った感じであり、今回も例に漏れず同様の内容でメッセージを書いてもらった。

スターバックスを訪問した後は、いよいよ日本への帰国もこの日の深夜便となるので、最後にもう一度夜のマーライオン公園でマリーナベイサンズとマーライオンを見学してチャンギ空港へと向かうことにする。
旅の終盤にも関わらず、急足ではあるが短時間でシンガポールの各エリアを観光できているので非常に楽しかった。
続きは、#20をご覧ください。ここまで読んでいただきありがとうございました。



