中国国際航空を利用して中国への初入国ができたのだが、今回の渡航目的はあくまでもカンボジア旅行へのトランジットであるので、北京での滞在に時間をかけることはできない。
北京首都国際空港で入国審査の手続きを終えて、空港に併設されている「北京地下鉄首都機上線(Beijing Subway Capital Airport Express , 北京地铁首都机场线)に乗車して北京市内中心部へと移動することにする。
現在時刻は12:30となっており、18:55北京首都国際空港発プノンペン空港行きの便に搭乗する予定となっていたので、空港には遅くとも2時間前の16:55には戻っていなければならなかった。
空港と北京市内中心部の間は約20km〜25kmの距離があるので、移動には40分〜1時間程度見ておかなければならない。
逆算すると遅くとも16:15には観光を終えて帰りの電車に乗らなければならないから、観光できたとしても2時間30分程度の余裕しかなかった。
そんな短時間ではほとんど観光できないが、少しでも時間に余裕があれば北京市内を観光したいと「天安門広場(Tiananmen Square)」の事前入場予約までもしていたので、行かないわけには行かなかった。
空港と市内を結ぶ「北京地下鉄首都機上線」&「北京地下鉄」に乗車
北京首都国際空港に併設されている首都機上線に乗車して、まずは天安門まで移動する。
空港の入国審査を終えて、到着エリアに出てくると首都機上線の案内板が出てくるので、それに従って歩いていくと北京首都国際空港第3ターミナル駅に到着する。
日本語の表記こそないものの、何となく意味の伝わる中国に沿って歩けば迷うことはないだろう。

案内に沿って歩いていくと無事に改札口に到着した。
北京の地下鉄では乗車前に毎回手荷物検査を行う必要があるので少々大変なのだが、飛行機に搭乗する際と同様に機械のベルトコンベアに荷物を乗せるだけで検査をしてくれる。
中国に入国したばかりで不安なことも多かったのだが、無事に手荷物検査も通過することができた。

少々厄介なのが鉄道への乗り方なのだが、私の場合はタッチ決済対応のクレジットカードを所持していたので自動改札でタッチをするだけで改札を通過することができたので便利だった。
VISAやMastercard、銀聯のタッチ決済ができるクレジットカードを所持していれば簡単に地下鉄に乗り降りすることができるようので非常に便利だと思う。
ただしカードによっては上記のブランドでも弾かれてしまう場合があったので、念の為複数のクレジットカードを持参するか現金を持っていた方が良いのかもしれない。
また、地球の歩き方には外国人は券売機で切符を買えないと書いてあったが、現金またはAlipay、WeChatpayで問題なく切符(1回券のICカード)を購入することができた。

切符の購入と手荷物検査を通り過ぎれば、日本の地下鉄と同様に列車の到着を待ち乗車するだけである。
渡航前の中国のイメージと反して、空港も綺麗で、列車も最新式のリニアモーターカーを採用しており乗り心地も非常に快適だった。
こちらの路線自体は2008年の北京五輪に合わせて開業した路線ということで、中国政府としてもかなり力を入れて開業した路線なのだろう。

車窓からはニュースでしか見たことのなかった北京の街が広がっている。

日本からあっという間の到着だったので、自分が今北京市内に向かって中国を列車内で移動しているという気分にはあまりなりにくかった。

首都機上線を終着駅の北新橋駅で降車して、北京地下鉄5号線という路線に乗り継ぐ。

改札や駅の構内にはやたらと防犯カメラの数が多く、かなりの監視社会であることがよく分かる。

北京市内の地下鉄路線が表示されたマップがあったのだが、市内を網の目のように張り巡らした路線がびっしり表示されている。
小さくて見えずらいが、右上の飛行機マークがある北京首都国際空港から薄紫色の首都機上線に乗車して、赤色のマークがある北新橋という駅に現在到着した。
北京地下鉄5号線を南下して、東単という駅でもう一度乗り換えをして北京地下鉄1号線で天安門東という駅まで移動すれば、天安門から最も近いゲートまで移動することができる。

北京の地下鉄は路線ごとにカラーが異なり、さらには駅の構内の床には各路線の乗り場までの案内がプリントされており迷うことなく乗り換えをすることができた。
北京地下鉄5号線に乗車して、東単という駅まで移動する。

東単駅で5号線から1号線に乗り換えをして、天安門東駅へと向かう。

東単駅からは2駅目が天安門東駅なのだが、一つ隣の駅は北京最大の繁華街のある王府井駅(ワンフーチン)があるので降車をしたかったのだが、王府井を観光してしまうと時間的に天安門広場を観光することができなくなってしまうので、やむなく降車は諦めることにした。

もう少し時間に余裕があれば王府井観光もできるはずだが、また次回の北京旅行の楽しみとしたい。

中国の重要国家機関に囲まれた巨大広場「天安門広場」を訪問
天安門東駅から天安門広場の手荷物検査まで
無事に天安門東駅に到着して、地上に出ようと階段を上がる手前で多くの中国人の旅行者が集結しており全く前に進まないほどの人出となっていた。
見渡す限りで外国人の姿はなく、天安門広場を観光しに来たと思われる多くの中国人でごった返していた。

天安門東駅に到着をしたタイミングから手荷物検査や日本の警察にあたる公安がいたりと、物々しい雰囲気があり、視界には数十台の防犯カメラがありとあらゆる方向を撮影できるように設置されていた。
事前に天安門広場を訪問するにあたり色々な情報を調べてきていたのだが、実際に現地に来てみると独特の雰囲気で圧倒されるし、少々の不安もあった。

時間にして20分以上駅の構内を出場するのに時間を要してしまい、地上に出ることができたのは14:08となっていた。
もうこの時点で残り2時間ほどしか残されていないのだが、この行列に並び天安門広場には無事入ることができるのだろうか?と思っていた。

天安門広場に入場するための行列ができており、これはさらに時間がかかりそうだと思った。

地下鉄乗車時にも手荷物検査があるのだが、天安門広場の入場前にはさらに厳しい手荷物検査があると聞いていたので、正直不安の気持ちが大きかった。
行列の近くには数多くの公安が配置されており、これまで私が訪れた観光地の雰囲気とは全く異なり、明らかに物々しい雰囲気があった。
手荷物検査の待機列からは奥の方にすでに「天安門城楼(The Tiananmen Gate Tower)」の姿が見えてきた。

ニュースでしか見たことがなく、一度は見てみたいと思っていた天安門がそこにあり、そこ知れぬ不安な気持ちと自分が今まさに中国の歴史にとって重要な場所にいるのだという実感が湧いてきた。

天安門広場は中国人にとっても一度は行ってみたい観光地のようで、中国全土から多くの観光客が集まっているということもあり、その多さに圧倒されるほどであった。
土曜日の訪問で混雑状況が悪化しているということもあるのだろうが、日本の11倍の14億人の人口を抱える中国だからこその観光客の数ということもあるのだと思う。
天安門広場への入場は完全に事前予約制となっているので、そもそも事前予約ができた人だけしか入ることができないのだが、その人数だけも大行列ができてしまうほどの人だった。

行列には事前予約制ということを知らずに、列に並ぼうとしている人が大勢いたが、公安によりアナウンスが大音量でされており、チケットを持っていないと入れないという声掛けで多くの観光客がやむをえずに列から離脱している様子も見ることができた。

私も待機列に並び始めたのだが、本当にここからが長かった。

周りを見渡しても外国人らしき人がほとんどおらず大多数は中国人のようだった。
中国に渡航するに当たっても決済の問題や通信の問題など様々な心理的なハードルがあるのだが、さらに事前に日時指定かつWechatから完全中国語サイトで天安門広場観覧の予約をしなければならないので、外国から観光に来られる人は絞られてしまうのだろう。

長い時間を待てども手荷物検査に時間がかかっているのかなかなか待機列が前に進まない。

トランジットの時間が刻々と迫る中、目の前に天安門広場がありつつも待機列が進まず、すぐには入ることができないもどかしさがあった。

待機列に1時間ほど並び、ようやく手荷物検査場が目の前に見えてきた。
手荷物検査にあたり、周囲の多くの中国人は日本でいうマイナンバーカードのようなものを機械にかざすように促されていたが、私は外国人なのでパスポートの提示とWechatのミニプログラムで事前に予約した情報スタッフに提示して手荷物検査場へと進むことができた。
訪問の5日前にWechatのミニプログラムから予約をしたのでまだまだ空きがあったのだが、満員になる可能性もあるので、できるだけ早めに予約をするに越したことはない。
公式サイトによると、天安門広場を訪れる個人や団体の観光客は来場9日前から前日まで予約が可能となっているようだが、最新の情報を確認しておいた方が良いだろう。
また、天安門広場の入場は無料である。

中国国内の電話番号がなくとも天安門広場の予約は上記の通りできたのだが、天安門城楼や故宮博物院の予約には中国国内の電話番号が必要で諦めざるを得なかった。
どちらにせよトランジットの時間では複数の観光地を訪れる余裕などなかったので、天安門広場への入場を予約できただけも良しとしたい。

天安門広場に入場
手荷物検査には10分ほどかかり、同性のスタッフにより体の隅々まで不審物を所持していないか手で触りながら確認をされて、持ち込む手荷物は全てカバンの中から出して、一つ一つ所持している理由や何のために使うのかなど細かく聞き取りがされた。
特に、私の場合は地球の歩き方などのガイドブックを持参しており、天安門広場についての記載もあったので没収になることも覚悟していたが、通過することができた。
白紙デモの影響で白い色のメモ用紙も持ち込むことができず、政治的な本なども持ち込みの規制がかかっている。
書籍の内容まで検閲のかかる手荷物検査はこれまで受けた事がなかったので、驚きと共にここまで徹底して検査をするのかというように思った。
当然何も持ち込んではいないのだが、何かあったら怖いので早く手荷物検査が終わってくれという気持ちで不安に押しつぶされていた。
ようやく厳重な手荷物検査を終えて、世界最大の広場でもある「天安門広場(Tiananmen Square)」に入ることができた。

ニュースでしか見たことが無かった天安門広場が目の前にあるというのは驚きに近い。

天安門城楼は、1949年10月1日に中国共産党の初代国家主席である毛沢東が中華人民共和国の成立を高らかに宣言した場所で中国の象徴ともなっている。
天安門は紫禁城の南側に位置する正門で、明朝時代の1417年に「承天門」として建築されたが、火災で焼失してしまい、清朝時代の1651年に現在の規模に増築されて「天安門」という名称に変更されたのである。
明朝や清朝の時代にはこの場所から皇帝の詔書を発布してきた歴史もあり、名実ともに中国の歴史とは切っても切り離せない場所であることは間違いない。

天安門広場の東側から入ってきたので、広場の中央へ向けて歩いていく。

天安門広場の目の前には巨大な国旗掲揚台があり、中国国旗が大きく掲げられている。

毛沢東の巨大な肖像画とともに、中華人民共和国万歳、世界人民大団結万歳と書かれている。

一生に一度は自分の目で見てみたかった光景なので、様々な事情はあるにせよ、短い時間ながらも現地まで足を運んで良かったと思った。

天安門広場に隣接する中国国家博物館
天安門広場の東側に隣接してあるのが、「中国国家博物館(National Museum of China)」である。
143万件以上の収蔵物があり、中国古代の展示が充実している中国でも最大級の博物館である。
人のサイズと比べれば一目瞭然だが、あまりにも建物の規模が大きくまさに中国らしい作りの建物といったところではないだろうか。

こちらの博物館に入場するためには事前予約が必要となる。

天安門広場の中央へ移動
中国国家博物館の正面広場から天安門広場の正面中央方向に歩いて向かう。
中国国内の地方から観光に訪れているのだろうか、団体での訪問客もいたようだった。

国旗掲揚台と天安門広場前方へ移動
天安門広場の中央部からは国旗掲揚台と天安門城楼の姿を望むことができる。

国旗掲揚台には大きな中国国旗が掲げられているが、毎朝日の出の時間に合わせて中国国旗が掲揚され、日の入とともに降納されるようになっており、軍楽隊の中国国歌演奏に合わせて国旗護衛隊員が掲揚・降納する様子が観光客にも人気があるという。

国旗掲揚台の前では多くの中国人観光客が中国国旗を持って写真撮影をしていた。

物々しい雰囲気かと思っていたが、広場の中央部まできてしまえば思っていたほどでも無かった。

天安門城楼の中央には巨大な毛沢東の肖像画が飾られているのがよく見える。

不審な行動はせずに、あくまでも普通に撮影をしていれば特段問題はないのだろう。

ニュースの映像などではいつも天安門広場の前を車で通過しながら撮影しているものしか見たことが無いが、天安門広場にはマスメディアなどが立ち入って撮影ができないのだろうか?

次に北京を訪れるのはいつになるかわからないので、天安門城楼をしっかりと目に焼き付けておいた。

ここまで外国人観光客のいない観光地も珍しいのではないかと思う。

外国人にとって訪問するのが困難な天安門広場だからこそ、記念写真を撮影しておいた。

広場をさらに前方に進むと、天安門城楼の近くの道路付近まで歩み寄ることができる。

多くの中国人観光客が記念撮影をしていたが、列に並ぶ形で私も最前列で記念撮影をしてきた。

これだけの人が天安門広場を訪れているわけだから、中国人にとって天安門広場がどれだけ有名な場所なのかを事前知識がなくとも窺い知ることができるのではないだろうか。

記念撮影の列の最前列からはこちらの写真を撮影することができた。

日本人だからといって現地で特に差別を受けるようなこともなく、写真撮影のお願いをしても快諾してくれて記念写真を撮影してもらった。

数時間北京を訪れたくらいでは中国についてはほとんど知ることができないが、日本のニュースでは中国についてあまり良い内容を聞くことが少なく実際のところはどうなのだろうか?と疑問に思っていたが、実際に自分の足で中国を訪れてみて、偏見のない本当の姿を少しでも見ることができたのではないかと思う。

観光自体が難しいことには変わりないが、日本からの旅行者に対しても親切に接してくれたりと、また改めて時間をとって北京を観光してみたいという気持ちにもなった。

先ほどまでの写真はこちらの行列の最前列で撮影をしていた。

ここからは再び来た道を戻り、天安門東駅の方向に向かいながら、天安門広場の周辺を観光したいと思う。

先ほども目の前を通った「中国国家博物館(National Museum of China)」が左手に見えている。

風が弱く中国国旗こそはためいていないものの、再び国旗掲揚台の前の位置まで戻ってきた。

本当は日没の時間まで待機して国旗の降納まで見てみたかったが、トランジットの時間の都合上、帰らなければならなかった。

天安門広場の中央にある人民英雄紀念碑を見学
天安門広場の中央に見えてきたのが、「人民英雄紀念碑(Monunent to the people’s heroes)」で、中国革命の英雄を顕彰する碑となっている。

人民英雄紀念碑の台座部分には太平天国の乱や反日愛国運動などの中国近代史における様々な事象のレリーフが描かれている。

2024年には北京中軸線の構成資産の一つとして世界遺産にも登録されたという。

天安門広場では中国国旗を手に持った観光客が本当に多いと感じた。
実際に人民英雄紀念碑の前でも中国国旗を持っている人の姿を確認することができる。

過去の歴史を振り返りながら観光をすることでより理解が深まるのは間違いない。

人民大会堂の外観を見学
天安門広場から西側に見ることができるのが、「人民大会堂(Great Hall of the People)」である。
人民大会堂の中では、毎年3月になると必ず日本でもニュースになる「全国人民代表大会(全人代)」や5年に1度開催をされる「中国共産党大会」の会場にもなっている。

天安門広場から天安門東駅まで移動
天安門広場には特徴的な形をした電灯が数多く設置されているが、その真ん中あたりには数え切れないほどの防犯カメラが設置されている。

天安門広場のあまりの大きさに驚く限りだが、南北800m、東西300mにわたる巨大な広場で50万人〜100万人もの人々が集まる集会を開催できる規模なのだという。

実際に歩いてみた限りでもその程度の規模の集会を開催できると思えるほどの広さである。

天安門広場を後にしようとしたところ、風が出てきてはためく中国国旗と天安門城楼をしっかりと目に焼き付けることができた。

手荷物検査を行った天安門広場の東側のエリアへと戻ってきた。

東側からでも午後であれば太陽に反射する天安門城楼をしっかりと写真に収めることができる。

天安門広場の前には多くの自転車に乗る人々や車が行き交う道路を見ることができる。

最後にも再び記念撮影を済ませて、天安門東駅の方向へと帰路につく。

夕方になるにつれても、国旗の降納の時間が迫っているからなのか、さらに多くの人々が天安門広場を訪れていた。

トランジットでなければ、天安門広場の周辺にある北京最大の繁華街である「王府井」にも足を運んでみたかった。

天安門広場も本当にこれで見納めにして、天安門東駅へと徒歩で移動をする。

次はいつ北京に来るのだろう?
北京に来ても天安門広場以外も観光してみたいので、次に天安門広場を訪れるのはいつになるだろうか?
そんなことを考えながら、天安門広場の観光を終えた。

「北京地下鉄首都機上線」&「北京地下鉄」で空港まで移動
帰りも来たルートと同様に、天安門東駅より地下鉄1号線に乗車して、東単駅で地下鉄5号線に乗り換えて北新橋駅で乗り換え、北新橋駅から北京地下鉄首都機上線で北京首都国際空港に戻る。

天安門東駅からの地下鉄1号線は日本の満員電車と同様に大変な混雑だった。

地下鉄5号線の北新橋駅で乗り換えて、北京地下鉄首都機上線に乗車する。

看板の通りに進めば分かりやすい表記があるので、迷うことはほとんど無かった。

時刻は17:00となり、事前のおおよその想定通りトランジットのカンボジア行きのフライト2時間前に北京首都国際空港に戻ることができた。
北京地下鉄首都機上線からは西の空に沈む北京の夕陽を見ながら慌ただしい天安門広場の観光を終えることができた。



