いよいよシンガポール旅行も3日目となった。
まだまだ行きたいところは限りなくあるが、限られた時間しかないのでその範囲でできるだけ多く観光したいと思う。
この日はホテルを出発して、インド系住民の多く住むリトルインディアへと向かう。
以前の記事でも紹介したが、多民族国家のシンガポールでは、それぞれの民族が集まって住んでいるエリアがあり、その一帯だけが他のエリアと比べて全く雰囲気が異なっていたりする。
インド系移民の多く住む「リトルインディア」を街歩き
この日は起床とともにホテルを出発して、インド系移民の多く住む「リトルインディア(Little India)」へと向かった。
ホテルから少し歩くが、MRTブギス駅へと向かい、MRTリトル・インディア駅で降車した。
リトル・インディアの駅を降りた瞬間から、これまでのシンガポールの雰囲気とはまるで変わり、駅を降りる人はほとんどがインド系住民、そして独特の匂いがする。
正直、インドには行ったことないが、周りを見渡してもインド人しかおらず、インドに来たような気分になった。
この日はかなりの高温で少し歩くだけでも汗が噴き出てくるような暑さだった。
本当に慣れない環境だが、街を見て見ないことには雰囲気がわからないので、歩いてみることにした。

リトルインディアは、インディアン文化が色濃く反映された地区であり、インドからの移民が多く住んでおり、シンガポールで最もエキゾチックで活気のあるエリアの一つとなっているそうだ。
インド料理、寺院、マーケット、カラフルな建物など、インディアンコミュニティの独特な雰囲気を楽しむことができると予習していたが、本当にその通りだった。

現地の人にとっては何気のない街なのだろうが、カラフルな建物が立ち並び、独特の匂いが広がるこの地域を歩いているだけでもやはりインドに来たのでは、と錯覚するほどだ。

周りを歩いている人のほとんどもインド系住民であり、他の地域とは一線を画している。

リトルインディアの歴史についても少し振り返って見たいが、元々この場所には競馬場があったという。
1840年代のイギリス植民地時代に競馬場があったという理由で、多くのヨーロッパ人がこの場所に住んでいたそうだ。
商人がインド人移民労働者を雇ったため、牛の売買が定着すると、そのほとんどがインド人によって売買されるようになった。
その結果、インド人向けの特定の商品やサービスがよく売れ出し、モスクやヒンズー教寺院が建ち始めるようになったという。

ヒンドゥー教寺院「スリ・ヴィラマカリアマン寺院」を訪問
スリ・ヴィラマカリアマン寺院(Sri Veeramakaliamman Temple)はリトルインディアで最も有名なヒンドゥー教寺院のひとつで、特にインド系の住民にとっては重要な場所となっている。
鮮やかな色彩の彫刻が施されたファサードと、活気のある寺院内は神聖で荘厳な雰囲気があり、ヒンドゥー教の儀式や伝統を学ぶことができるようになっている。

1881年に建立され、門には神々の彫刻が施され、圧倒的な存在感を示している。
以前ベトナムのホーチミンのヒンドゥー教寺院を訪れた際にも立派な門を見ることができたが、ヒンドゥー教の寺院では門を豪華に作る慣習があるようだ。

寺院の前には多くのインド系住民がおり、多くの人々がこちらの寺院で参拝しているようだった。

インド人に混じり、寺院の中で参拝をしてこようと思ったが、あまりの人の数に圧倒されて中に入ることはしなかった。
寺院の前には、参拝をしている人たちが脱いだ靴が想像を超える以上に多くあり、絶対どの靴が誰ものか分からなくなってしまうと思う。
靴がなくなったらこの後の旅で苦労するので、中に入ることを諦めた本当の理由はこれだ。

道路の反対側からスリ・ヴィラマカリアマン寺院を見てみると、正面にいる人のほとんどがインド系住民のように見える。

寺院の周囲を見渡しても、ほとんどがインド系住民ばかりで、私のような日本人が歩いているとかなり目立っているのではと、気になった。
だが、それは自意識過剰なようで、実際にはこの地域一帯も多くの観光客が訪れるエリアなので、現地の人からしたら私のような日本人がいたとしてもそこまで気にしてはいないのだろう。

インド人の多くが信仰するヒンドゥー教について
今回リトルインディアの街を歩いていく中で、ヒンドゥー教に関する寺院や歴史などを学んだ。
ヒンドゥー教徒は何かと聞かれてもなかなか答えるのは難しく、一度ここで振り返っておきたいと思う。
ヒンドゥー教について簡単に学ぶ上で参考になりそうな記事があったので参考として引用する。
ヒンズー教徒は約11億人おり、そのうちの約10億人がインド人です。インドのカースト制度はヒンズー教の教えの一つです。古代インドのバラモン教と民間信仰が組み合わさり誕生しました。
ヒンドゥー教は、無数とも言えるほどに神様の数が多い宗教で、キリスト教やイスラム教のように一人の神を祀る宗教ではありません。数多くいる神様の中でもブラフマー(創造の神)・ヴィシュヌ(維持の神)・シヴァ(破壊の神)を三大神として信仰しています。
ヒンズー教では、ヴァルナと言われる種姓制があり、バラモン(祭官・僧侶)、クシャトリヤ(王族・武士階級)、ヴァイシャ (平民)、シュードラ(隷属民)という四層からなります。
その制度のもとで、血縁や職業で結ばれた集団の「ジャーティ」が生まれました。これらがカーストと総称されています。カーストは親から受け継がれるだけで、生まれた後にカーストを変えることはできませんが、現在の人生の結果によって次の人生で高いカーストに上がることができるとされています。
現在のカーストは過去の人生の結果であるため、それを受け入れて生きるべきだと考えられています。インドでは食事の際、直に手を使います。このため、右手と左手の使い分けが大変重要なテーブルマナーとなっています。
右手は「正しい」手とされているため、食べ物をちぎる、米とカレーやおかずを皿の上で混ぜる、口へ運ぶといった食事行為を右手で行います。 一方左手は不浄とされるため、排便の後始末などはすべて左手で行っています。
今日では厳格な右手主義者は少なく、不便な場合は左手を使うことも多いとか。ヒンドゥー教で食べてはいけない食材には牛肉があります。なぜ牛がタブーなのかというと、シヴァがナンディという牝牛に乗っているため牛は神聖視されているからです。そのため、牛肉を食べることや殺すことは禁じられています。
牛肉そのものだけでなく、出汁や脂肪が入っている加工品も避けます。ブイヨン、ゼラチン、肉エキス、バター、ラードなど、牛が少しでも入っている料理もNGです。
長文になるので簡潔に説明すると、ヒンドゥー教は多神教でブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの三大神を信仰している。
インドのカースト制度は、ヴァルナ(四層)を基にしており、カーストは生まれによって決まり、現世の結果によっては次の人生で変動することがあるという。
また、食事では右手を「正しい手」とし左手は不浄とされ、牛肉を食べることが禁じられている。
以上、独特の雰囲気を醸し出すリトルインディアについての観光はこれで終わりです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。#12に続きます。


